エモリージャム

ゲームのあれこれと好きな曲とか

ダンデはなぜモンスターボールを投げたのか(ポケモン剣盾)

ポケモン剣盾のネタバレを含みますのでご注意ください。

 

 

ドラクエとかでもそうだけど、あれこれ考えながらプレイすることが好きだ。

攻略とかではなく、「このキャラは今どういう気持ちなんだろう?」「詳しくは掘り下げられなかったけど、この時こいつは何を考えていたのだろう?」とかそういうことを好き勝手に妄想して、自分なりに納得できる解釈が思いつくと嬉しくなる。

気に入ったものはとことんやりこむタイプだ。ちなみにドラクエⅨは四周した(さすがに飽きた)。

 

剣盾以前にポケモンをプレイした最後の記憶は確か「ダイヤモンド・パール」(たびたびリメイクが騒がれるやつ)だった。当時小学生で、通信交換をしたかったらしい兄にけっこう強引に勧められて始めた気がする。

あの時もそれなりに楽しんでいたと思うが、今年の3月に剣盾を始めて「ポケモンってこんなに面白いのか」って新鮮に感じた。

小学生の頃は、ムウマとかチェリムとかダークライとかパルキアとか、わかりやすく可愛いorかっこいいポケモンが好きだった(というかそれくらいしか覚えてない)けど、今はいろんなのがかわいい。

鍛えてバトルで使うたびに、それまでさして興味なかったポケモンの良さが心にダイレクトアタックしてくるようになった。

あと、剣盾のストーリーもいい。わかりやすくて、登場人物も魅力的で、モデルとなったイギリスのほのぼのした明るさと爽やかな異国情緒のある雰囲気が好きだ。

ドラクエの重厚なストーリーに慣れているから、最初はちょっと薄味に感じたけど、このゲーム殿堂入りしてからめちゃめちゃやることあるじゃんって気づいてからは全然気にならない。

 

とはいえ、シナリオにはまだ疑問が残っている。

たとえば、ローズさんの計画について。わざわざ決勝戦を中断させてブラックナイトを発動させたのはなぜなのか。なんでその日でなくてはならなかったのか。

主人公vsダンデの決勝戦をドラマチックに見せるためのゲーム上の演出だと言われればそれまでだけど、

そもそもローズさんが秘密裏に進めていた計画って、ざっくり言ってしまえば

「ムゲンダイナを目覚めさせて無限エネルギー源として管理しちゃおう大作戦」ってことで、ダンデがそれをどのくらい知っていたのか分からないけど、少なくとも彼がローズさんと敵対する理由はない。

(シナリオ上では)ガラル最強のポケモントレーナーであるダンデが、色々お世話になってそうなスポンサーのローズさんに協力を頼まれたとして、断る理由としては「人道的によくないから(オレのポリシーに反する)」くらいしか思いつかない。

もしそうだとして、ムゲンダイナにねがいぼしチマチマあげるあたり、ローズさんはムゲンダイナをそこまで無碍に扱おうとしてはいなかったんじゃないかと思う。むしろ、それがダメならバトルでゴリゴリに戦わせるのはアリなのか。

そこら辺はモヤモヤしている。とりあえず、ローズさんのことはわりと好きなので会えないのが寂しい。

カンムリ雪原でローズさん似のおじさん出るらしいけど、なんか説明とか来たりするかな。バトレックスめちゃかわいいし今から楽しみ。

 

ストーリーやってれば分かる(というかゲームというものの構造上当たり前のことだ)けど、ホップやビートやマリィ、その他のジムリやダンデたちは、まず主人公より手持ちが少ない。

バトルの際、キズぐすりとかもほぼ投げてこないし、手持ちにどうぐも持たせない。

あと単純に、決まったレベル以上には上げてこない(まあ時間が経てば経つほど強くなってしまうとただのクソゲーになってしまうから仕方ないんだけど)。

ジムリとかが出してくるレベル60〜70くらいのポケモンが、あの世界では「プロがばっちり鍛えた強いポケモン」なのだとすると、レベル100の個体がザラにいる(そこらへんはプレイヤーにもよるが)主人公の手持ちはもはや怪物だ。

それに加えて、6体の手持ちに有効な道具をしっかり持たせてバトルに臨み、相手のレベルを正確に察知し、試合中も的確に誰よりもすばやくアイテムを投げたりできるし、もちろん負けたらやり直せる(やり直せないこともあるけど)。

あんなに幼げでプレーンな感じの主人公、冷静に考えたらかなりの猛者だ。ポケモントレーナーとしての才能ありまくり。

こないだ映画の「名探偵ピカチュウ」を観たけど、一匹のポケモンに言うことを聞いてもらう(そもそもボールに入ってもらう)のにもなかなか骨が折れそうだと思った。

手持ちだけじゃなくボックスにもわんさかいて、皆に指示聞いてもらえる主人公はすごい。ドラクエの勇者並にすごい。

 

 こうして主人公のゲーム上での才能について書いたのにはちょっとした理由がある。

ソードのストーリーを進めていく上でちょこちょこツッコミどころがあったけど、

(強いはずなのにバクガメスにトラップシェルしか指示しないキバナさんとか。もっとこう…あるだろ!!)一番ずっこけた場面は

リザードンで勝った直後、一旦おとなしくなったムゲンダイナにダンデが『モンスターボール』を投げた」ところだった。

シリアスな雰囲気にドキドキしながら真顔で進めていたんだけど、ここでちょっと力が脱けた。

なんで??なんでわざわざモンスターボールなの???ここ絶対捕まえなきゃいけない(逃したらやばい)場面なのになんで??

そこまで気が回らなかったのかなとか、こういうギャグなのか(おっちょこちょいアピール的な)とか思ったりもしたけど、最近になってちょっとしっくりくる理由を思いついた。

 

上に書いたようなチートモードとも言える時間を、もしかしたら元チャンピオンのダンデも過ごしてきたのではないか、ということだ。

彼は空前絶後のチャンピオンだった。バトルの神というよりガラルという土地に愛されていたのだとしたら、方向音痴にもちょっとした伏線を感じる。

まさかハイパーボールやマスターボールの存在をダンデが知らないわけがない。

しかし、主人公との決勝戦は中断されたから、あの時ダンデはまだチャンピオンだった。

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 チャンピオンタイムはオーバーしていなかった。

だから、彼はムゲンダイナと対峙しても、目の前の巨大なドラゴンを捕まえるのは自分の役目だと信じて疑わなかった。

そして自分にそれができると心の底から確信して、モンスターボールをぶん投げた。

もしかしたら、手近にあったボールを無我夢中で投げたのかもしれない。だとしてもそれは問題じゃない。だって捕まらないわけがないから。たぶん油断ではなかった。

でもその結果、ボールは真っ二つに割れて、ムゲンダイナは第二形態に変貌した。

 

長々と書いたけど、私はダンデというキャラクターが嫌いではないが、特別大好きというわけでもない。

バトルタワーでミラーで負けたり急所当てられて負けて煽られたりしたのを思い返すと若干苦手とも言えるかもしれない。

でも、ストーリーの中で「世代交代」というテーマを荘厳に象徴している、重要なキャラクターだと思う。

 

ムゲンダイナをなんのボールで捕まえたかは、人によって分かれるだろうと思う。

モンスターボール〜ハイパーボールはなんか違くて、かといってオシャボ投げるのも躊躇われたので私はなんとなくプレミアボールにしたけど、今となってはよかったと思っている。

最近始めたポケモンGOでは、ロケット団的な悪の組織の下っぱをバトルで倒すと、黒いオーラをまとった敵のポケモンを捕まえる機会をもらえる。

その時に投げるのが白と赤のプレミアボールなのだ。

敵だった強いポケモンを倒して仲間にした証みたいで、なんとなく気に入っている。

ちなみに、ザシアンはいくらハイパーボール投げても入ってくれなかったのでマスターボールを使った。

マスボじゃないと入らない設定になってるのかと思ってたらそんなことはなくて、ちょっと愕然としたけど、出てくる時のエフェクトも似合うしそこまで後悔はしてない。

マジカル交換で外国産メタモンがおみやげにもう1個くれたし。見たところ改造ではないみたいだけど、流してくれた人何者なんだ…

 

 

 個人的な感想と考察を書いてみたけど、ちゃんと文章にしてみるとやっぱり楽しい。

ここ最近のランクバトルでは、ハイパー級で苦戦中。なんとか今月もマスボ級いけるように頑張るぞー。